インターネットFAXは安全?情報のセキュリティ対策について解説
普及しつつあるインターネットFAXには、たくさんのメリットがあります。メリットを知った人の多くが、インターネットFAXは安全なのかという疑問にぶつかるようです。そこで今回、情報を扱うことになるインターネットFAXにおける、情報セキュリティ対策について解説します。紙FAXのセキュリティとあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
インターネットだから不安というのは誤り
インターネットが普及した現代でも、インターネット上に機密事項や個人情報を保管することを良く思わない人も少なくありません。情報漏洩やフィッシング詐欺などの被害がある現状では無理のない話ともいえるでしょう。
しかし多くの場合、それらの対策が不十分であることにより防げなかった被害だと考えられているようです。情報の暗号化やウイルス対策を適切に行えば、それらの不安は解消できるといわれています。インターネットに対して漠然とした不安を抱くのではなく、現在のセキュリティ対策ときちんと比較したうえで、なにが適切であるのかを判断する必要があるでしょう。
紙FAXのセキュリティ
情報のセキュリティ対策はどうすることが最適なのか。考えるにあたり、インターネットが普及する以前、インターネットFAXが誕生する以前に主流であった紙FAXにおける情報のセキュリティを正確に把握する必要があるといえます。
続いて、紙FAXの特徴を紹介しながら紙FAXにおける情報のセキュリティについて説明します。
情報を紙面に出力することで物理的な管理が可能
紙FAXでは、複合機を通して情報を紙面に出力します。紙面で情報が保管できるため、物理的に管理ができるといえるでしょう。一方で、複合機内に情報が出力されたままであったり、誤って破棄されたりする可能性も考えられます。許可されていない第三者の目に触れるリスクがあり、意図せぬ方法で破棄されてしまう可能性があっては、セキュリティ対策が万全であるとはいえません。
手元で情報を保管するため情報漏洩のリスクが低い
情報を物理的な紙面で手元に管理するうえで、一度厳重に保管できれば情報が漏洩するリスクは限りなく低いといえるでしょう。インターネット上で情報を管理しているわけでもないため、悪意ある第三者に情報が盗まれることもありません。ウイルス対策なども必要がなく、単純明快ともいえますね。
とはいえ、インターネットを経由しないぶん情報漏洩のリスクは低いと、手放しで安心はできません。紙FAXでは誤送信してしまう可能性がゼロではないからです。人為的な操作が必要である以上、誤送信による情報漏洩を確実に防ぐことは不可能といえるでしょう。
確実に情報を送受信できたかが不確か
情報を送信したあと、紙FAXの送受信を改めて確認する企業は少なくありません。紙FAXでは、情報を開示したい相手の手元に間違いなく情報を届けることができたかを知る術がないからです。相手が外出中であれば、送信後しばらくの間、セキュリティのない状況下で情報が放置されるともいえます。つまり、情報漏洩などのリスクを抑えるためには送受信前後の対策が重要であり、手間や時間が必要となるでしょう。
インターネットFAXのセキュリティ対策
紙FAXであるからこそ安全であるとは言い切れないことを説明しました。では、紙FAXの後進的存在であるインターネットFAXはどうなのでしょうか。続いて、情報のセキュリティ対策はどのようなことが行われているのか、インターネットFAXのセキュリティ対策について説明します。
情報はSSLによって暗号化されている
情報漏洩の原因の多くが、SSLで保護されていないページで情報を開示したことによると考えられています。巧妙に細工された偽のページに個人情報を入力してしまうことは、SSLで保護されていないことと同意といえるでしょう。
一方で、多くのインターネットFAXでは、管理画面などのページがSSLで暗号化されています。SSLを通すことで、第三者に情報を盗まれるリスクや情報が改ざんされるリスクを限りなく抑えることが目的です。一部のインターネットFAXでは、データセンターによる24時間の監視も行われているとのこと。SSLとあわせることで、よりリスクが抑えられるといえるでしょう。
送信データにパスワードを設定することが可能
送信した情報を閲覧する際にパスワードを設定することで、意図しない相手への情報漏洩を防ぐことができます。インターネットFAXも紙FAXのように誤送信のリスクがありますが、パスワードを設定することでセキュリティが保たれるといえるでしょう。
いつでも情報を送受信することができる
複合機がない場所にいても、パソコンやスマートフォンがあれば情報を確認することができます。紙FAXのように出力されたデータが放置されるリスクもなく、また、送受信の確認や連絡を速やかに行うことが可能です。受信したデータを速やかに確認できることは、信頼関係にも繋がるといえるでしょう。
従来利用されている紙FAXとはいえ、情報のセキュリティ対策が万全であるとは言い切れません。インターネットだからと漠然な不安を抱くではなく、紙FAXとインターネットFAXそれぞれにメリットとデメリットがあることをしっかり把握することをおすすめします。そしてどちらを利用するとしても、組織や個人のモラルやマナーが重要だということを忘れないようにしましょう。